料理は、勉強を「使う」場所
6個を3人で分けると1人何個か。300gの半分は何gか。100mlを量るにはどの目盛りを見ればいいか。6人分のレシピを3人分にするには。算数や国語を教えることが目的ではありませんが、料理をすると学校で習ったことを自然に使います。すぐに正解は教えず、実際に量って確かめてもらいます。
年中〜小学4年生|自分で考え、みんなで一食をつくり上げる少人数制クラス。

CLASS DETAIL
包丁や加熱調理にも、成長に合わせて少しずつ挑戦。レシピ通りに作るだけでなく、色・味・盛り付けを自分で考える時間を大切にします。
切る、量る、混ぜる、加熱する、盛り付ける。目指しているのは「料理が上手な子ども」ではなく、いつか自分の手で食事を用意できることです。
ONE MEAL
主菜、副菜、汁物、主食。標準クラスでは、複数の料理を組み合わせた「献立」をひとつ、みんなで完成させます。
食事づくりは「一つ終わったら次」という作業ではありません。ごはんを炊いている間に野菜を切る。煮ている間に別の料理を作る。冷ましている間に盛り付けの準備をする。待ち時間に何ができるかを、子どもたち自身が考えます。
安全に関わる指示を除いて、子ども自身が周りを見て考える余白を残しています。「コミュニケーションを取りなさい」と教えるのではなく、料理を完成させるために、協力が必要になる。それが、料理を教材として使う大きな意味のひとつだと考えています。
家庭の食卓に当たり前に並んでいる一食も、たくさんの工程と、誰かの手間でできている。その背景を実体験として知ることも、食育の一部だと考えています。
WHY WE DO THIS

CHAPTER 01
料理をする中で生まれる「なぜ?」「どうして?」を、実際の体験を通して学んでいきます。安全に配慮しながら、年齢に合わせて本物の火や調理器具にも触れ、何が危険なのか、どうすれば安全なのかを自ら考える力を育みます。
刃物や高さなど、これまで慣れていない状況に少しずつ挑戦する「リスキープレイ(挑戦を伴う遊び)」には、不安を和らげる効果があると考えられています。
Sandseter & Kennair (2011) Evolutionary Psychology, 9(2), 257-284.
CHAPTER 02
標準クラスでは、小学生はお預かり制で、未就学児は保護者の付き添いで参加します。年齢に合わせた見守りの中で、自分の力で一歩踏み出します。誰かに答えを教えてもらうのではなく、「知りたい」「やってみたい」という気持ちを大切に、自ら考え、挑戦し、学んでいきます。
心理学の自己効力感理論では、自分の力でやり遂げた経験(達成経験)が、自信を育む最も影響力の大きい要因とされています。
Bandura (1997) Self-Efficacy: The Exercise of Control.
CHAPTER 03
レシピ通りに作るだけでなく、色・味・盛り付けを自分で考える時間を大切にしています。回数を重ねるほど、できることが増えていきます。
子ども向け料理プログラムに関する複数の研究をまとめた系統的レビューでは、調理スキルや「自分で作れる」という自己効力感の向上が、もっとも一貫して報告される効果でした。
van der Horst et al. (2024) Journal of Nutrition Education and Behavior.OUR APPROACH
6個を3人で分けると1人何個か。300gの半分は何gか。100mlを量るにはどの目盛りを見ればいいか。6人分のレシピを3人分にするには。算数や国語を教えることが目的ではありませんが、料理をすると学校で習ったことを自然に使います。すぐに正解は教えず、実際に量って確かめてもらいます。
危険を大人がすべて取り除いてしまうと、何が危ないのかを知らないまま大きくなります。安全を管理したうえで実際の道具や熱源にふれ、子ども自身が「これは危ない」「ここは気をつける」と分かる経験をつくります。危ない目に遭わせることが目的ではありません。一方で、自分や誰かを危険にさらす行動には講師がはっきり伝えます。「何をしても自由」な場ではなく、自分で考える自由と、守らなければならない安全のルールの両方を経験する場です。
成長とともに、親から伝えられる言葉と、家庭の外にいる信頼できる大人から伝えられる言葉とでは、子どもの受け止め方が変わってきます。自分から挨拶する。してもらったことに気持ちを伝える。困っていることを言葉にする。嫌だったことを伝える。料理を教えることだけが講師の役割だとは考えていません。
料理は予定どおりには進みません。切り方を間違える。量を間違える。こぼす。焼きすぎる。そのとき大切なのは「失敗したから終わり」ではなく、「では、どうするか」を考えることです。原因を考え、直せるなら直し、別の方法を試す。その経験も、標準クラスが大切にしていることのひとつです。
「やってみたから分かった」という一つひとつの経験が、考える力、判断する力、手先を使う力、挑戦する力、そして自分で身を守る力につながっていきます。
NOW
いま|年中〜小学4年生
LATER
これから|高学年〜
本人の興味のあるなしにかかわらず、勉強しなければならない場面は増えていきます。難しい内容に向き合い、努力しなければならない時期も来ます。
だからこそ、それより前のいまの時期に。パパやママのそばでは、つい「危ないよ」「こうしたら?」と手を差し伸べてもらえることも、教室では、大人が答えを先回りせず、自分で考えて行動する経験を大切にします。知識をできるだけ多く先取りすることだけが、この時期に必要なことだとは考えていません。
「やってみたい」が、
これからの学びの土台になる。